2008年1月5日土曜日

ドラマのような一晩・・・

今日は夜勤明けです。。。
昨晩の勤務はまるでドラマのような一連が繰り広げられていました。。。
一応、循環器病棟な訳だし、ちょっと大袈裟ですが、、、、

もう歳も70代後半で寿命と言えば寿命・・・
心不全でアップアップの状態にある日々を長男さんが年末年始のお休み中毎日面会に来ていました。徐々に悪くなる状況を主治医から説明を受けて・・・
でも、どんなに具合が悪くなっても、やれる限りの事はしてくださいと言う意見。。。

昨日の昼間かろうじて自分の呼吸で生きていた患者さんが、夜私が行ったときには既に人工呼吸器につながれていました。。。。
そして、2時私が痰を取ろうと吸引した所から心臓の動きが馬鹿になってしまい、、、
心室細動・・・いくら循環器病棟とは言えども滅多にこのタイミングに会う事なんてありません。。。
そこで、治療するという方針であったため、胸部叩打をドンっ・・・・と。。。
反応なし、、、心臓マッサージに切り替え・・・主治医が来た頃にはまた普通の脈に戻り、、、家族も到着。また、今夜が山でしょうという説明が行われ。。。
そうこうしていたらまた、、、心室細動・・・・また心臓マッサージ・・・
それで一先ず落ち着きました。

そのまま痰を取るのは控え朝を向かえ・・・
7:30頃あまりにも痰が絡んでいたので、口の見える程度だけでも、、、と思い吸引。
直後はさほど変化無かったのですが、5分ほどして徐々に不整脈が増え出し、、、
案の定また心室細動・・・またしても胸部叩打をドンっ。心臓マッサージ・・・電気ショックをドンっ。
なんとか不整脈は落ち着き・・・・採血もしたのでその結果がでたらまた具体的な話をしましょう。と主治医から家族に伝えられ一先ず退室。


夜間、この心室細動という命取りの不整脈を私がした吸引で引き起こしてしまったわけです・・・
しかし、全治療を最後の最後まで望むと言う方針に対し、
痰詰まりを起こすわけにもいかず、、、もちろん点滴も抗不整脈薬はMaxで投与されたわけですが、どっちを取るか・・・という究極な選択に、、、、ハッキリ言って触れたくない思いで一杯でした。


私は自分が一般の人よりも召される瞬間を幾度も見ているから・・・だとは思いますが、
そして、一般の人にとっては冷たいとか思われるかもしれませんが、
ある程度の歳なら、治る見込みの無い状態なら、、、
去り行くときは自然が一番・・・・その時が逝くとき。
と、思うのですが。。。
家族に見守られながら、、、、それが最高と思うのです。
これは、、、正解はない問題とは思いますが、本当に、、、、そこまでしなきゃいけないの?
その場しのぎの取りつないだ命で、、、その後の姿はどんどん醜くなっていく事が多いと思います(私が思うに・・・ですが)。
心臓マッサージをして、、、、私は一体、何本の肋骨を折ったか・・・。
助ける為のマッサージですが、、、故意的に(というか結果的にですけど)骨を折るなんて・・・・
いたたまれませんでした。。。。

今朝だって、結局家族の方は皆駆けつけて間に合ったわけだし、、、
自分の目の前で何度も親が心臓マッサージを受けたり、電気ショックを当てられたり・・・
私はその光景を見る事の方が辛いと思いました。。。

やっぱり
親はいつまでも元気でいるもの。
って思っちゃうんですかね。。。
私の両親は24歳で私を産んでいるのでまだ寿命には時間があるし、実感わきませんが…
もしかして、、、そういう思いの延長なだけなのかもしれないな。。。
私の今のこの、親が死ぬまでにはまだ時間がある・・・という思いのまま10年、20年、、、と時が流れただけなのかな。。。

人の死・・・・
確かに、私はまだ精神的に揺られるような対象の方の死に立ち合った事がありませんが。。。
(そりゃぁ、仲いい患者さんとか、祖母とか、多少ありますが・・・その後立ち直れなくなるような経験はしていません)だからこうして淡々と思って書けるのかもしれません。分かりません。。。


ただ、、、そんな状況にある患者様を受け持ち、そんな光景を見て私が感じた事です。

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